Raising Children in Japan

【対立する視点シリーズ③】
少子化対策における優先順位と未来の支援構造について

これまでの2回のコラムでは、未婚者支援と既婚者(子育て中の家庭)支援という二つの対立する視点をご紹介しました。あえて優先順位をつけるならば、短期的な少子化対策としては「すでに子どもがいる人がもう一人産めるようにする支援」に重きを置くべきだと...
Raising Children in Japan

【対立する視点シリーズ②】
少子化対策、優先すべきは「すでに子どもがいる人」か?

一方で、「すでに子どもがいる人が、もう一人産めるようにする支援を優先すべきだ」という立場もあります。多くの調査で、多くの親が「2人以上の子どもが欲しい」と答えていますが、実際には一人っ子家庭が増加している現状があります。その理由の大きな部分...
Raising Children in Japan

【対立する視点シリーズ①】
少子化対策、支援すべきは「まだ結婚していない人」か?

日本の少子化は長年にわたり社会的な大きな課題となっています。その対策として、「まずは結婚できる人を増やすことが重要だ」という考え方があります。日本社会では、結婚していない人が増えていることが出生数の減少に直結しています。これは、日本の社会構...
対立する視点シリーズ

【対立する視点シリーズ③】
「行政の小学校朝食支援は是か非か」──親と社会の責任の間で、子どもを中心に据える支援を考える

「親の責任」と「社会の責任」というテーマは、子育て支援政策のあらゆる場面で衝突し続けてきた視点です。学校での朝食提供をめぐる議論も、この古くて新しい論点を改めて突きつけています。親が担うべき役割はもちろん重要です。愛情、栄養、生活習慣、道徳...
対立する視点シリーズ

【対立する視点シリーズ②】
「小学校の朝ごはん提供に賛成」──行政による支援は子どもを守るセーフティネット

学校での朝ごはん提供をめぐる議論において、「これは親の努力で解決すべき問題だ」とする声は一定の理解を得やすい主張ではあります。しかし、子どもにとっては「親の努力不足」や「家庭の事情」などはコントロール不可能な要因であり、そのしわ寄せを受けて...
対立する視点シリーズ

【対立する視点シリーズ①】
「行政が小学校で朝ごはん提供?親の責任では?」──家庭教育の自助努力を問う

小学生への朝ごはんの提供が学校で始まったというニュースに、多くの反響が寄せられています。この動きに対して、ある種の疑問を呈する声があるのも事実です。それは「親の責任をなぜ行政が肩代わりするのか」「子ども手当も支給されているのに、家庭で完結す...
ニュース/コラム

【ニュース/コラム】「産後の思いやり」を綺麗事にしてはいけない
~尾道市の冊子炎上から考える、産後の非対称性~

少し古い話になりますが、2023年、広島県尾道市が妊婦向けに配布していた『先輩パパからあなたへ』という小冊子が、SNS上で大きな批判を浴び、配布が中止されました。この冊子には、産後・産前の“先輩パパ”や“先輩ママ”へのアンケート結果がまとめ...
コラム

【コラム】なぜ子どもにだけ扶養控除がないの?──子育て世帯にだけ冷たい税制の矛盾

「扶養控除」は、家族の生活を支えている人の税金を軽くするための制度です。高齢の親や障害を持つ家族を扶養していれば、税金を少し少なくしてもらえます。とても大切な仕組みです。しかし――私たちが日々育てている「子ども」には、この控除が基本的にあり...
ニュース/コラム

【ニュース/コラム】「赤ちゃん抱っこさせて?」道行く人に言われて困惑——親たちが“曖昧な態度”を選ぶ理由

最近、Yahoo!ニュースに掲載された『「赤ちゃん抱っこさせて?」道行く人に言われて困惑!!「断ったら角が立つかも」とっさの逃げの一言が絶妙だった』(ウォーカープラス)という記事が話題になっています。記事では、ある若い母親が道で高齢女性に「...
コラム

【コラム】家事が「サボり」に見えるのはなぜか――見えない労働にもっと目を向けて

育児中にできなかった家事があることと、「サボっていた」ということは決してイコールではありません。例えば、人が1人しかいない状況で、1日中2本の電話が同時に鳴り続けていたとしましょう。その人が休むことなく、1本の電話を取り続けていたとしても、...