【コラム】「共働きしろ」と言うなら、産休育休の“繰り返し”は当然では?――矛盾だらけの社会の声に物申す

◆「共働きして」「でも産休育休は繰り返さないで」は矛盾しています

よく耳にする「産休育休を繰り返すのは迷惑」という言葉。
しかし今の社会は、「女性も男性も共働きしてね」「子育てしながらもずっと働き続けてね」と言います。

ならば当然、妊娠・出産・育児をしながら働く人は、産休・育休を複数回取得せざるをえません。
なぜなら、子どもを2人以上産む夫婦が最多数派だからです。




◆そもそも少子化を本気で止めるなら、3人以上必要なはずでは?

政府は「少子化は国家の危機」と言いながら、現場では「また休むの?」「育休何回目?」という空気が根強くあります。
でも、出生率を回復させるには1人の女性が平均で2.1人以上子どもを産む必要があります。

結婚しない人や子どもを産まない人もいる中で、3人以上産む家庭が一定数ないと日本の人口は維持できません。
それなのに、出産回数=育休回数になるのは当然なのに、「繰り返すな」と言われたら、誰が3人目を望めるのでしょうか?




◆本当の問題は「制度」ではなく「体制」

「産休育休が迷惑だ」と言いたくなる気持ちは、人手不足で現場が回らない状況から生まれるのかもしれません。
ですが、それは制度の問題ではなく、回らない体制の側に問題があるのです。

育休はある程度予測ができます。であれば、代替要員の確保や仕事の平準化など、仕組みで解決すべきです。
誰かが出産するたびに「いなくなって迷惑」と思われるような現場は、持続可能とは言えません。




◆結論:「繰り返し」が問題なのではなく、許容できない社会こそが問題

繰り返すことを前提にしないと、少子化は止まりません。
繰り返すことを許容できない社会は、共働き社会としても破綻しています。
「共働きしてほしい」「少子化を食い止めたい」というなら、まずは産育休の“繰り返し”があって当然という前提に立つ必要があります。




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