なぜ田舎は変わらないのか——それは「変わる必要がない人」が今も中心にいるからです。
ゲマインシャフト的な社会では、年長者や地元出身の男性が中心になって意思決定を行っていることが多く、彼らは現状のルールの中で力を持ち、居心地がいいため、「変える動機」がありません。むしろ「昔ながらのやり方が一番」「変わると面倒」と考えている場合も少なくありません。
しかし、その“居心地の良さ”が若い人たち、とくに女性を遠ざけているという現実に目を向けるべきです。
人が減り、子どもが生まれず、地域が立ちゆかなくなる。これは今や「誰かのせい」ではなく、地域社会全体にとっての喫緊の課題です。
本当に変えたいなら、まず「変えたくない側」が変わる覚悟を持たなければなりません。
都市のような個人を尊重する社会は、最初から存在したのではなく、小さな声に耳を傾け、少しずつ制度を見直し、変化を積み重ねてきた結果です。
地方もまた、自分たちで“選び取って”いくことができます。排除ではなく受容、同調ではなく対話。そうした積み重ねが、若者にとっても「帰ってきたい田舎」への第一歩になるのではないでしょうか。
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