橋本氏の発言に対し、タレントの池澤あやか氏は同じ番組内で、「20代でも妊娠できない人がいるし、40代で妊娠する人もいる」と反論しました。妊娠出産は「本人の選択や計画」だけでコントロールできるものではなく、さまざまな外的・内的要因に左右されるからです。
実際に妊娠を望んでも、以下のような理由で「適切な時期」に出産できなかった人は大勢います:
・パートナーと出会えなかった/結婚できなかった
・配偶者が不妊であったり、DVや離婚などで妊娠を断念した
・雇用が不安定で、経済的に出産が困難だった
・キャリアとの両立が難しく、出産を先延ばしにせざるを得なかった
・家庭環境や精神的な事情により出産に踏み切れなかった
また、妊娠というのは「避けても妊娠するし、望んでもできない」ものです。どれだけ計画的に行動しても、体質や健康状態によって妊娠できない人もいます。そのような現実を無視して「適切な時期を逃したから自己責任」と断じるのは、あまりに単純化しすぎているのではないでしょうか。
不妊治療への公的支援は、単なる個人補助ではなく、少子化が進む中で社会全体の利益を守るための制度でもあります。未来の労働人口や経済維持の観点からも、出産希望者を支援することは長期的な社会投資と見ることができます。
🔍参考文献:
・厚生労働省「不妊治療と公的助成制度」
・日本産婦人科学会「年齢別妊娠率統計(2023年度版)」
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【対立する視点シリーズ②】
妊娠出産は「自己責任」では語れない――社会的制約と現実のギャップ
