2024年6月掲載のYahoo!ニュース(弁護士JP)には、「誰の金で生活してる?」と暴言を吐く夫からの日常的モラハラに悩む20代妻の体験が紹介されました。
この妻は妊娠・出産を機に家庭内での立場が急激に弱くなり、家計を握る夫から精神的な支配や暴言を受けるようになります。例えば、「産後は家事をすべてやれ」「家計は俺が支えてるんだから言うことを聞け」といった発言や、「子どもはお前には育てられない」といった人格否定が積み重なっていきます。
このような状況に耐えかねた妻は、弁護士に相談し、経済的な準備や証拠集めを行い、子どもを連れて別居を決断しました。記事では、弁護士が「証拠を集めつつ、いつでも逃げられる準備をすることが重要」とアドバイスしており、妻側が慎重に準備を進めていたことがうかがえます。
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■この事例に対する反発:「連れ去り別居は違法では?」
父親の権利を重視する立場からは、こうしたケースに対して「子どもの連れ去りは違法だ」という強い反発の声があります。
この視点では、以下のような論理が展開されます:
・モラハラはDVと違って身体的危険があるとは限らない
したがって、「緊急避難」としての別居正当化は難しい
・子どもには両親の愛情が必要であり、一方の親が無断で連れ去るのは子どもの利益を損なう
・改正民法(2024年)では、別居時の「協議義務」「人格尊重義務」が強調されており、勝手な別居・連れ去りはこの義務に反すると解釈され得る
・国連自由権規約委員会(CCPR)や欧州議会は、日本に対して「実子誘拐・片親疎外(Parental Alienation)」に関する対策を取るよう勧告しており、現行制度は国際的に批判されている
・共同親権導入のもとでは、一方の親が「加害者」になり得る行動を取るべきではない
つまりこの視点では、「たとえ夫婦関係に問題があっても、子どもの親子関係は尊重すべき」であり、「モラハラがあったからといって一方的に子を連れて家を出る行為は認められるべきではない」と主張されます。
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■参考資料としての元記事(要約):
タイトル:「誰の金で生活してる?」出産後の“日常モラハラ”に悩む20代妻 「いつか離婚」…今からできる“お金と証拠”の準備(弁護士JP)
要点:
妻は妊娠出産後に経済的DV・精神的支配を受けたと感じていた
弁護士は「モラハラは証拠が重要」「連れ去り別居も準備次第」とアドバイス
妻は子どもとともに別居を決断
「別居前の段階で証拠や資金を備えることが重要」というのが弁護士の主張
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