保育園のころは「小学校に上がれば、少しは楽になるかな」と思っていました。
ですが、いざ小学生になってみると、むしろ“壁”は増えたように感じています。
いわゆる「小1の壁」と呼ばれる問題はよく知られています。
けれど実際には、その壁は小1で終わりません。小2、小3……と、続いていきます。
むしろ、「支援は6歳まで」という見えない前提のもとに制度が設計されているようにすら思えます。
まず、放課後の預け先。
学童は定員があり、保育園ほど簡単には入れません。
しかも預かり時間は短めで、延長も制限があります。
学校は午前授業や早帰りが多く、仕事との両立は容易ではありません。
夏休みや長期休暇も大きな壁です。
「子どもが家にいられるんだからいいでしょ」と言われても、
現実には働いている親が多く、子どもだけで長時間過ごすのは心配です。
民間の預かりサービスは高額で、利用はハードルが高いと感じています。
それに加えて、親の“業務”も増えました。
提出物、連絡帳、持ち物管理。忘れると子どもの責任になりがちで、親としては気が抜けません。
連絡方法も紙ベースが多く、手渡し前提。共働きやシングル家庭には厳しい仕組みです。
保護者会や懇談、行事のたびに仕事の調整が必要で、「育児が終わった」なんてとても思えません。
「小学生だから預け先がないのは当然」
「もう大きいんだから手はかからないでしょ?」
そんな空気のなかで、支援の切れ目をひしひしと感じています。
確かに、小学生になるとできることは増えます。
でも、それと「親の負担がなくなる」ことはまったく別の話です。
むしろ、子どもがひとりで社会と接するようになったからこそ、
親がサポートする場面は増えています。
子育ては、6歳で終わるものではありません。
制度も社会も、それにもう少し寄り添ってほしいと感じています。
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【コラム】「小1の壁」−制度は6歳で子育てが終わると思っていませんか?
