小さな子どもを育てている親にとって、「毎日決まった時間に出勤すること」は、
正直言って、無理ゲーだと思っています。
朝のスケジュールを組んでも、その通りに進んだ日は、何日あったでしょうか?
「今日は何もトラブルなくいけそうだ」と思っていても、
出発直前になって突然「うんち!」とトイレ宣言。
その処理が終わる頃には、別の子が「気に入ってる服がない」と大泣きしはじめます。
ようやく出かけようと思ったら、「この靴小さい!痛い!」と新たな訴え。
玄関先でぐずる我が子を説得していると、今度は「今日はママがいい~!」と泣きつかれ、
また保育園の玄関でやり直し。
これ、決して特別な朝じゃないんです。
これが「日常」なんです。
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「もっと早く準備すれば?」と簡単に言われることもありますが、
子どもたちは前倒しにも付き合ってくれません。
早く起こせばその分眠くて不機嫌になり、準備に手間取って結局出発時間は変わらなかったり、
前日に準備していても、朝になって「やっぱりこの服じゃイヤ」と拒否されたりします。
そう、大人の理屈は、子どもには通用しない。
それでも社会では、「定時出勤が社会人の基本」とされ、
遅刻や時間のずれに対して厳しい目が向けられます。
でも思うんです。
本当に、そこまで厳密に出勤時間を守らなきゃいけない仕事って、どれだけあるのでしょうか?
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例えば、出勤時間が10分遅れたら、その分終業時間を10分後ろ倒しにする。
そんな柔軟な仕組みがあれば、救われる親はたくさんいるはずです。
もちろん、医療や運輸など、時間厳守が絶対必要な仕事もあるでしょう。
でも、少なくともオフィスワークでは、成果や進捗で評価できる働き方にシフトできるはずです。
働き方改革が叫ばれる中、
「子どもがいるから遅刻しました」は言い訳ではなく、
家庭と仕事を両立しようとする一人の努力の証であるはずです。
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「どうして遅れたの?」よりも、「今日もよく来られましたね」と言える社会に。
子どもの心を傷つけずに、でも自分の仕事も全うしたい。
そんな毎日を必死に生きている親たちがいます。
「育児中は時間が読めないもの」と前提にしてくれる社会、職場、上司が増えていってほしいと心から願います。
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参考文献
内閣府「男女共同参画白書 令和5年版」
https://www.gender.go.jp/about_danjo/whitepaper/r05/index.html
厚生労働省「両立支援等助成金制度の概要」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000091025.html
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【コラム】「定時出勤なんて無理ゲー」――子育て中の朝は予測不能の連続です
