◆ 「もう行かない」独身客からのクレーム。それでもスープストックはブレなかった
スープストックトーキョーが行っている「離乳食の無料提供サービス」。
子連れのお客さんにとってはまさに救世主のような取り組みですが、開始当初には一部の独身客から厳しい声も寄せられました。
「子どもが増えて居心地が悪くなる」
「落ち着ける空間じゃなくなる」
「もう絶対に行かない」
快適な空間を求めて通っていた方のなかには、赤ちゃんの泣き声や子連れの存在が「騒がしい」と感じる人もいたようです。
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◆ それでも無料提供をやめなかった理由
それでもスープストックは、離乳食の無料提供をやめませんでした。
企業として目指したのは、「未来を見据えた共生」だったからです。
・子育て世代が気軽に外食できる社会の実現
・食を通して親子の絆を支える
・短期的な売上より、長期的な価値の創出
むしろ「赤ちゃん連れ歓迎」の姿勢を明確にし、子ども用の椅子やアレルゲン対応、温めサービスなども充実させました。
この一貫した姿勢は、子育て層からの強い支持を集めるようになりました。
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◆ 私見:やさしさがにじむ空間づくりに共感します
個人的には、このような取り組みは本当にありがたいと感じています。
赤ちゃん連れでの外食は、思った以上にハードルが高く、気が張るものです。そんな中で、安心して利用できる場所があるというのは、育児中の親にとって大きな支えになります。
「子どもが増えて落ち着かない」という声もあるようですが、それもまた一つの感じ方として理解できます。
ただ、スープストックがもともと掲げている「誰でも歓迎」の姿勢に照らせば、子ども連れの来店もその理念にしっかり合致しています。誰か一部の人だけのための空間ではなく、さまざまな立場の人が同じようにくつろげる場を目指しているのだと思います。
もちろん、静かな時間を求める人にとって、にぎやかな空間が心地よく感じられないこともあるでしょう。
だからこそ、いろいろなお店があっていい。
「子ども歓迎」の姿勢を打ち出しているお店があれば、逆に「静けさ重視」の空間を提供するお店もあってよいと思います。
大切なのは、自分に合う場所を選び、他の場所のあり方も尊重すること。
そうした思いやりが、みんなが少しずつ過ごしやすくなる社会をつくっていくように思います。
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◆ まとめ:「快適さ」は独占するものではなく、分かち合うもの
公共の場や外食空間での「快適さ」は、特定の誰かが独占するものではなく、お互いに分かち合うものです。
赤ちゃんが泣くこともあるし、少しにぎやかになることもある。
でも、それも含めて社会であり、未来を担う存在がそばにいるということ。
スープストックのように、すべての人に優しい選択をする企業が、これからもっと評価される社会であってほしいと願います。
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【コラム】共生する社会へ−「子どもが増えて落ち着かない」? 離乳食無料のスープストックに届いた声と、それでも継続した企業の姿勢とは
