2025-07

対立する視点シリーズ

【対立する視点シリーズ③】
「行政の小学校朝食支援は是か非か」──親と社会の責任の間で、子どもを中心に据える支援を考える

「親の責任」と「社会の責任」というテーマは、子育て支援政策のあらゆる場面で衝突し続けてきた視点です。学校での朝食提供をめぐる議論も、この古くて新しい論点を改めて突きつけています。親が担うべき役割はもちろん重要です。愛情、栄養、生活習慣、道徳...
対立する視点シリーズ

【対立する視点シリーズ②】
「小学校の朝ごはん提供に賛成」──行政による支援は子どもを守るセーフティネット

学校での朝ごはん提供をめぐる議論において、「これは親の努力で解決すべき問題だ」とする声は一定の理解を得やすい主張ではあります。しかし、子どもにとっては「親の努力不足」や「家庭の事情」などはコントロール不可能な要因であり、そのしわ寄せを受けて...
対立する視点シリーズ

【対立する視点シリーズ①】
「行政が小学校で朝ごはん提供?親の責任では?」──家庭教育の自助努力を問う

小学生への朝ごはんの提供が学校で始まったというニュースに、多くの反響が寄せられています。この動きに対して、ある種の疑問を呈する声があるのも事実です。それは「親の責任をなぜ行政が肩代わりするのか」「子ども手当も支給されているのに、家庭で完結す...
ニュース/コラム

【ニュース/コラム】「産後の思いやり」を綺麗事にしてはいけない
~尾道市の冊子炎上から考える、産後の非対称性~

少し古い話になりますが、2023年、広島県尾道市が妊婦向けに配布していた『先輩パパからあなたへ』という小冊子が、SNS上で大きな批判を浴び、配布が中止されました。この冊子には、産後・産前の“先輩パパ”や“先輩ママ”へのアンケート結果がまとめ...
コラム

【コラム】なぜ子どもにだけ扶養控除がないの?──子育て世帯にだけ冷たい税制の矛盾

「扶養控除」は、家族の生活を支えている人の税金を軽くするための制度です。高齢の親や障害を持つ家族を扶養していれば、税金を少し少なくしてもらえます。とても大切な仕組みです。しかし――私たちが日々育てている「子ども」には、この控除が基本的にあり...
ニュース/コラム

【ニュース/コラム】「赤ちゃん抱っこさせて?」道行く人に言われて困惑——親たちが“曖昧な態度”を選ぶ理由

最近、Yahoo!ニュースに掲載された『「赤ちゃん抱っこさせて?」道行く人に言われて困惑!!「断ったら角が立つかも」とっさの逃げの一言が絶妙だった』(ウォーカープラス)という記事が話題になっています。記事では、ある若い母親が道で高齢女性に「...
コラム

【コラム】家事が「サボり」に見えるのはなぜか――見えない労働にもっと目を向けて

育児中にできなかった家事があることと、「サボっていた」ということは決してイコールではありません。例えば、人が1人しかいない状況で、1日中2本の電話が同時に鳴り続けていたとしましょう。その人が休むことなく、1本の電話を取り続けていたとしても、...
コラム

【コラム】人生は「配られたカードの勝負」?――その言葉が見落としている現実

「人生は配られたカードでの真剣勝負だ」とよく言われます。確かに、それは一面の真実かもしれません。誰しも生まれる環境や持っている資質、体力、資産、人脈など、スタート地点に差があります。それでも、その限られたカードを駆使して生き抜いていくという...
構造から考えるシリーズ

【構造から考えるシリーズ】「昔より労働時間が短くなっているのに疲れるのはなぜ?──質の重労働社会と、無理ゲー化する人生設計」

「最近の人は昔より労働時間が短いのに疲れたとか、体調を崩したとか言っていて、甘えじゃないか」 そういった声を聞くことがあります。確かに、統計上では労働時間はかつてより減っている傾向にあります。 ですが、それと引き換えに、「仕事の質」と「一人...
コラム

【コラム】子育て世帯の平均年収700万円台でも子育てが「苦しい」理由。手取り、児童手当、制度の現実

「子育て世帯の平均年収は700万円台」と聞くと、余裕があるように感じる方もいるかもしれません。しかし、実際の調査では、そうした家庭の多くが「生活は大変苦しい」と感じているのです。これは本当に“贅沢”の問題なのでしょうか?いえ、そこには私たち...