【対立する視点シリーズ①】
「妊娠は女性の自己責任」論の根強さ──“自分で選んだんでしょ”という声の裏側

妊娠は自己責任である──そうした声はいまだに根強く存在します。自ら性行為を選び、避妊も不十分であれば妊娠しても仕方がない。妊娠する可能性を理解していながら性行為に及んだのなら、その後の選択(出産・中絶・育児)はすべて自分で責任を持って引き受けるべき。これがこの立場の主張です。

この視点では、「相手が無責任だった」「制度が未整備だった」という主張は、逃げ口上のように映ります。現実に、妊娠が判明してから慌てて支援を求めたり、出産後に育児放棄や遺棄に至るようなケースに対して、「無責任すぎる」「産む覚悟も育てる覚悟もないなら最初から避妊しろ」という厳しい意見がネット上でも多く見られます。

たとえば2024年に報じられた赤ちゃん遺棄事件では、10代女性が出産後に新生児を袋に入れて遺棄し、命を奪ったとして逮捕されました。このような事件に触れるたび、「産んだ以上は命に責任を持つべき」「誰かに相談できなかったでは済まされない」という世論が高まります。

責任を取るということは、単に出産することではなく、命を守るために必要な支援や手段をあらかじめ確保し、困難な状況でも他人に頼る姿勢を持つことも含まれます。その準備がないまま妊娠・出産に至るならば、それは未熟さであり、安易な選択だったのではないか──そうした厳しい見方がこの視点の特徴です。

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