【コラム】「それ、こっちの方が良くない?」と言いたくなる時 〜子どもの“選ぶ力”を信じたい〜

先日、子どもと出かけた際に、10センチしかないぬいぐるみ(お値段なんと990円)を子どもが欲しがりました。
もともと違う物を買いに行ったはずなのに、途中でこのぬいぐるみに興味が移ってしまったようです。

私の頭の中には、
「高すぎる」「家にぬいぐるみたくさんあるじゃん」「300円クオリティでしょ?」「そもそも目的と違うでしょ?」
と、喉から出かける“正論”が山ほど浮かびました。

でも、私はそのとき思ったのです。
「これを別の物にするように誘導するのって、親からのコントロールじゃないか?」

なので私は、口を閉じて、そのぬいぐるみを買いました。




■「それ良くないよ」って言われ続けた子ども時代

私自身、子ども時代を振り返ると、選んだ服やメイクに関して「それ派手じゃない?」「こっちの方が素敵よ?」と、親からよく言われてきました。

私が「これが好き」と思っても、親が気に入らないと「それは良くない」と誘導され、最終的には「親が気に入る方」に落ち着いてしまう。
自分の感覚より、親の正しさや好みが上に来る。
それが積み重なって、「私は間違ってるのかも」という感覚が、心の中に残ってしまった気がします。

だからこそ、今、自分が親になった時に、子どもが「これがいい」と思った気持ちを、できるだけ尊重したいと強く思いました。




■正しさより、経験を

もちろん、子どもが毎回高い物を欲しがっていたら、親として財布の事情もありますし、「何でも好きにしていいよ」では済まないこともあります。

でも、子どもが「これがいい」と心を動かした瞬間を、
「それ、高すぎない?」「こっちにしたら?」
といった正しさや親の好みで潰してしまうのは、避けたいと思っています。

990円は、たしかにぬいぐるみとしては割高かもしれません。
でも、「自分で選んだ」「気持ちを尊重してもらえた」という経験は、きっと心に残るはずです。




■同じような経験、ありませんか?

・子どもの服や持ち物、つい口を出したくなる

・子どもが選んだ物に、親の“目”で「もったいない」と思ってしまう

・自分の子ども時代、親に「それよりこっち」と言われ続けてきた

そんな経験がある方にとって、今回の私の体験が、少しでも考えるきっかけになれば嬉しいです。

「正しさ」より「自分で選んだ」という経験が、子どもにとっての自己肯定感の種になると、私は信じています。



参考になるかもしれない書籍:

『子どもの自己肯定感を高める10の魔法のことば』(明橋大二 著)

『子どもが育つ魔法の言葉』(ドロシー・ロー・ノルト 著)




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